みらいのおはなし

未来倶楽部保土ケ谷での 美術レクリエーション

「さあ、本日は先週に続いて、ダルマの制作を進めていきましょう。最後に顔を描き入れて完成させましょう。」美術レクリエーション担当職員の伊藤は、お集まりいただいたご入居者様お一人おひとりにお声がけしながら、皆さまの前に道具を揃え、制作の準備を進めます。ここは、神奈川県横浜市にある未来倶楽部保土ケ谷の食堂兼機能訓練室です。当施設では毎週木曜日に美術レクリエーションを開催しており、ご入居者様に作品を作りあげる楽しみと創造的な時間をご提供しています。

平成30年1月18日(木)この日は、前週に続いて新年を連想するおめでたい縁起物のダルマをイメージした作品制作の続きです。起き上がりこぼしにするため、重しには磁石を入れ、新聞紙を丸めて固めながら本体を作ります。後の発色や貼り逃しを防ぐために、習字用の半紙で表面を覆って下地を作るのがポイントです。さらに、手でちぎった赤い色紙を切り絵の要領で貼り着けながら本体を作ってゆきます。ここまでが前回までの作業の振り返りです。本日は、はさみで切りぬいた金色の福の文字を本体に貼り、顔の部分を筆で描き込みます。最後に願い事を考えながら、ダルマの左目に目玉を描き入れていただき完成です。

臨床美術士の資格を持つ伊藤は「単に作品を作る、見るだけではなく、指先や手のひら全体を使ってできるだけ五感を刺激し、その方の感性や心の内面を引き出せるようにリードしてゆきます。」と、美術レクリエーションの活動方針を説明します。臨床美術とは、彫刻家「故・金子健二氏」が医者やカウンセラーと協力し、脳を活性化させ認知症の症状改善を目指して開発した芸術プログラムのことです。近年では、正規授業として導入している大学もあります。

「私、ダルマの顔がうまく描けないわ。」と、おっしゃっていたご入居者様が、伊藤の描いた見本を手本に苦戦しながらも見事描き上げます。完成したダルマに目を描き込みながら「かわいいわね。」、「あんたのもおもしろいよ。」ご入居者様同士の会話も楽しく弾みます。それぞれの楽しみ方、取り組み方があるように、個性豊かなかたち、表情をした楽しいダルマたちが集合しました。

皆さま、ダルマへの願掛けの通り、今年もお元気に楽しくお過ごしくださいませ。