スタッフの声

vol.73 : 夕食の支度

k様が施設に入居されたのは、認知症が進み一人で暮らすことが難しくなってきたためです。
入居当初はずっと悲しそうに泣いていらっしゃいましたが、私たちはk様のお気持ちが少しでも落ち着くように、話しをしたり傾聴したりしてコミュニケーションが取れるように寄り添ってきました。夕方になると「家に帰らないと。子供たちに食事を作らないと。」と、おっしゃってはそわそわするので焦らない対応を心掛け「お子さんたちは皆さん大きくなっていて、ご自分で食べられるから心配いらないですよ。今日は、k様はここに泊まってください。」とお伝えします。すると、だんだん落ち着かれてきていつもの穏やかなk様に戻ります。

 

K様は中国の大連というところでお生まれになり、戦後は東京神田で育ち、画家として活躍なさった方です。居室にはご本人様の描かれた油絵がたくさん飾られており、画集もあります。思い出話をするときには決まって大連で過ごされた子供時代のことを話されます。日中、お話をしに事務所にいらしてケアマネジャーの顔を描いてくださったり、受付に飾ってある花をスケッチされたりしています。本当に何を描いても素晴らしいのです。

 

今ではすっかり施設の人気者となったk様。夕方になると「夕食の支度があるのよ。」と、そわそわすることはあっても「ここに来ると、安心するわ。」と、おっしゃってくださり、もう以前のように泣かれることはありません。

 

未来倶楽部
ケアスタッフ

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