
私たちは、現有能力を維持させ、ご入居者様に少しでも元気に過ごしていただくための介護の取り組みとして「自立支援を目指す介護」を念頭においています。
おむつはずしは、ご入居者様お一人おひとりの排泄リズムを把握して適切にトイレ誘導を行い、生活リハビリの一環として便座に座っていただくことからはじまります。足が床につけば立てるようになります。トイレで排泄ができるようになれば、尿意や便意が自然と回復します。生活動作において自然な訓練を行うことができ、立位能力の向上が望めます。大切なことはご入居者様の尊厳。人間性を重視した介護。私たちは介護する側の理由で、安易におむつを使うことはありません。その結果「笑顔が増えた」「意思表示の言葉が多くなった」そんな嬉しい声があります。
機械浴から一般浴へ変更することは、介護する側の固定観念を払拭することから始まります。歩行困難なご入居者様全員が、機械浴を必要としている訳ではありません。入居される前の医療機関情報や習慣から機械浴を利用している方がほとんどです。実際、本当に機械浴を必要としている方はごく僅かです。本来、介助者の手が入ることによってできるようになることが多々あります。健常な方と同じ生活ができる。そのお手伝いこそが本来の介護であり、私たちの仕事であると考えています。
むせこみや咀嚼の難しい方にはお粥や刻み食、やわらか食をご用意していますが、状態を見て常食に戻る場合もあります。わざわざ刻まなくても食べることが可能な方も大勢いらっしゃいます。もちろんゼロではありません。しかし、むせたからとろみをつけてしまうのは、その方の人間性を見ない機械的な介護になってしまいます。ケアスタッフや言語聴覚士の気づき、意見を取り入れることで数日様子を見て、できることがあればシフトする。本当に必要な介護なのかどうかを見つめ直す。つねに見直しを計らなければいけません。
車いすからの移乗についても同じことが言えます。いすに移乗することによって座位を保ち、ケアスタッフとのコミュニケーションやふれあいが生まれ、心の活性化にもつながります。ご入居者様とどのように関わっていくかを考えることが大切です。
入居する前の健康な状態、ご入居者様の誰もが持っているもともとのポテンシャルを介護の方法によって引き出すことができます。重要なのは「きっかけ」を作ること。その手助けこそが私たちの使命なのです。自分の父母に接するようにお一人おひとりのニーズにお応えし、喜んでいただく。介護が必要でも自分らしく、堂々と楽しんで暮らして欲しい。健やかで心安らぐ生活を堪能していただきたい。私たちは、こうした家庭的で明るい雰囲気を多くのご入居者様に感じてもらいたいと願っています。







